お父さんと入れ違いでひなのちゃんが部屋に来た。





「うん。楽しみなの〜!どんな人かしらね!」


「きっとブッサイクな男よ!デブで脂ぎってて、汗臭くてハゲな人に決まってるわよ!」





そんな人いないと思うんだけどな……。





「だから絶対に行っちゃダメよ!」


「でも、約束してしまったんだから破ったりしちゃダメよ。」


「お姉様ならなんだって許してもらえるわよ。許せないような男は男じゃないわ!」





というか……ひなのちゃんはなんで怒ってるの?





昨日も怒ってたし……。





「ひなの、いい加減にしなよ?」


「げっ…。」





顔を歪めたひなのちゃんと声のした方に視線を移すと、ドアに持たれかかったありさちゃんがいた。





「ありさちゃん……。」


「ひなの〜、なぁにその顔。」


「べっ別に…。」





ありさちゃんは何が可笑しいのかわからないけど、ニヤニヤ笑ってて、ひなのちゃんは焦ってる様子。





「まりあ〜、お父さんから聞いて飛んで来たの〜。」

「かれんちゃん!」





ありさちゃんの後ろからかれんちゃんが現れ、抱きついて来た。