こんな無表情だと、親としては心配になる。





「ごめんね、まりんちゃん寝るところだったんじゃない?」


「いや、大丈夫ですよ。」


「樹くん、この前渡した書類なんだけど、もう一度見せてくれないかな?」


「はい、ちょっと待ってて下さい。」





書斎に向かい、パソコンの上に散らばる書類から探していくがそこにはなくて、鞄の中に入れてあるファイルに入れていた。





「ふぇぇーん。」





踵を返したところでまりんの泣き声が聞こえ急いで向かう。





部屋に戻ると三井さんに抱っこされたまりんはまだ泣いていた。





「やっぱ樹くんじゃなきゃダメだね。」


「すいません。」





まりんを受け取り、背中をゆっくり撫でているとすぐに泣き止んだ。





「樹くんが見えなくなって寂しかったんだよ。」