樹さんの匂いが鼻を掠めて、なんだかホッとして涙が止まらない。




「逢いたかったの。」


「うん。」


「逢いたくて、逢いたくて堪らなかったの。」


「俺もだ。まりあが隣にいないと夜もぐっすり眠れない。」





顔を上げると微笑み、私を見つめる樹さん。





「やっと逢えた……俺も寂しかったよ。」


「本当?」


「ああ。もう、まりあがいないと駄目な体になってしまった。」





樹さんが真剣に言うから、笑ってしまった。





「笑ってられるのも今の内だ。今日は4日分まりあを堪能させてくれ。」


「でも、誠くん……。」


「言っただろ?俺にも構えって。忘れたとは言わせない。」





チュッと軽くキスをした樹さんに私もその気になってしまいそう。




「今日は離さない。」


「はいっ。」





ギュッと離れないように抱き締め合い、一緒にベッドに沈み込んだ。



-END-