ベッドから立ち上がったひなのちゃんが抱き着いてきた。





「もう大丈夫。私もお姉様が大好き…。」





リビングに戻ると言ったひなのちゃんと手を繋ぎ、階段を降りる。




話し声がはっきりと聞こえてきた。





扉を開くのを躊躇ってる姿が可愛い。





「一緒に開けよう?」





コクンと頷いたのを見て、一緒に扉を引いた。





「まりあっ……。」





心配した顔の樹さんが駆け寄ってくる。





はぁ〜……かっこいい――。





樹さんに見つめられてドキドキしちゃう…。





顔を覗き込まれ、ニッコリ笑うと微笑み返してくれる。





「あのっ!」





横から聞こえる大きな声に視線を向ける。





「今まで、言い過ぎた…ごめんなさい。」


「いや、俺も大人気なかった。」


「……っ、お姉様を泣かせたら許さないから…。もし泣かせたらぶっ飛ばすからね。」


「肝に命じておくよ。泣かさない。」





ひなのちゃんは樹さんの返事を聞いて、吹っ切れた様に笑った。





やっぱり、ひなのちゃんはいい子!