2時間ほど仕事をして、風呂に入る。





夕食はルームサービスを頼んだが1人で食べる夕食は美味しくない。





同棲し始めた時にまりあが言っていた事を思い出した。





“2人で食べた方が美味しい。”




バカバカしいと下らないと思ってたけど、まりあの言う通りだな。





1人じゃ美味しくない。





味気ない食事は箸が進まなくなり、残してしまった。





まりあの事を思い出すと仕事する気にもなれず、ベッドに寝転ぶ。




仰向けになり、窓の方に顔を向けると雪が降っている。





暗闇に小さい雪がふわふわと舞い降り綺麗だ。





寒いのを承知で、頭を冷やす為に少し散歩する事にした。





何十年もここに住んでいたんだから迷う事もない。





ダウンを羽織り、携帯と財布を持って部屋を出た。





ホテルを出て歩き出すと、雪が肌を掠め冷たさを感じる。





目的はないが、街を歩いたり公園を歩いた。





母校の前を通った時、懐かしさでいっぱいだった。