余計にわからなくなり考えを放棄し、パーティー会場に戻る。





三井さん達にまりあの事を聞かれたが、正直に言う訳にもいかず体調が悪いから先に帰したと言った。





23時を回る前にパーティーも終わり、俺は冴子に引っ張られ飲みに行く事になった。





俺も頭を整理したくて断る事はしなかった。





確かに最初はまりあの事はどうでもよかった。





鬱陶しい……視界に入れたくない。





同棲だってハッキリ言えば迷惑な事だった。





だから約束事を決め、まりあを空気と思えばいいと思ってたけど……今は――――?





まりあをどう思ってる?





最初に比べると嫌いではない………けど好きでもない。





「ねぇ、早く自分の気持ちをハッキリさせないとまりあちゃんが可哀想よ。」


「ああ。」


「樹とこのまま結婚しても不幸なだけよ。天宮財閥の娘なんだから、樹以外にも婚約者候補は沢山いるんじゃない?」





婚約者候補が俺以外にも……冴子の言う通りかもしれない。





たまたま俺が選ばれただけなのかもしれない。