『はーるかっ

ハッピーバースデー!』




…懐かしい。

今でも、その時のことはすごく鮮明に覚えてる。


7つのとき、あっちゃんが私の後ろから目隠しして楽しそうな声でそう言ったんだ。


プレゼントは、公園でとってきてくれた綺麗などんぐりに穴をあけて、そこにピンクの糸を通した首飾りだった。



『わぁ……すっごくかわいいーっ!』


『くびかざりだよ』


『ありがとうあっちゃん!だいじにするね!』


『らいねんも、そのつぎも、ずっとずっとぼくがはるかのたんじょうびおいわいするからね!』


『…ほんと?』



そんな私に、あっちゃんは小指を私の小指と絡めて笑ったんだ。



『ほんとだよ』