『…彩莉っ!!』


お父さん


『パパごめんね?』


初めて嘘を吐いたのは小2

離婚した両親、どちらについていくか…

お父さんの方が好き
お父さんと一緒にいたい


だけど


『彩?』


『ママっ』


私はお母さんが良いと。



だって…お父さんはお仕事あって、
私がいたら迷惑になる。


お母さんは一週間後にまた結婚するから
その男の人がおいで?っていってるから


ワガママ言って困らせたくないから


嘘を吐いた



『ママと一緒がいい』



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――――――
―――



「……ん」


夢………?

昔の夢を見たのは…初めてだ。


「彩ちゃん?ご飯できてるよ。」


“お父さん”がよんでる。

「すぐいくーっ」


“パパ”はいない
“お父さん”がいるから。

階段をおりると、


「彩莉……泣いたの?」


「…え?」


私の目に手をあてるのは弟一個下で同じ高校の一年


「……涙、でてるよ?」


整った顔。
でも少しチャライんじゃないかと…

「欠伸かなぁ?」


嘘を吐く

「あや…」


「朝ごはん♪」