「まっ…!!」


“真琴”そう呼ぼうとした時、貝殻を握る手に温かさを感じた。


そして視線を向けると、真琴の両手が俺の手を包み込むように添えてある。




真琴…?



もう一度視線を真琴に戻す。


やっぱり真琴は笑っていた。



驚いて、真琴が何を思っているのか判らなくて、それが歯がゆくて、何も言葉にできなかった。