真琴は寝返りをうってわたしに背を向けた。
そんな真琴を見て、自然と笑みが零れる。
起こさないように物音をたてず、さっと布団をたたみ着替えて部屋を後にした。
階段までの途中、慎吾と晃の部屋の戸を少しだけ開けて中の様子を伺ってみた。
まだ寝てる‥か。
気持ちよさそうに寝てる2人を見ると、起こすこともできないで戸を静かに閉めた。
二人そろった寝顔なんて見るの何年ぶりだろ?
ちょっと懐かしくて、新鮮かも。
階段を下りて、キッチンへと向う。
「おはよう、おばあちゃん」
すでに起きてエプロンをつけて朝食の用意をするおばあちゃんに言うと、爽やかな笑顔と「おはよう」が返ってきた。
微笑みかえすと、くるっと方向をかえリビングに行き、新聞を読んでいたおじいちゃんに「おはよう」と言って、またキッチンへと戻った。
朝から豪華に、お味噌汁に魚の網焼きに、玉子焼きにサラダ。
すべての料理を手際よく作っている。
わたしもお味噌汁の手伝いしよーっと。
こう見えても、お味噌汁だけは自信があるんだぁ!
鼻歌まじりで慣れた手つきでお味噌汁を作っていく。
もちろん感想は
「美味しいー!」
当たり前!
着替えを済ませて起きてきた真琴に味見を頼んだのだった。
「美波最高だよ!」
そう言って、笑う真琴を親友として愛しいと思った。
大切にしたいって。