瞼‥重いな。

そう思うけど、朝日が窓から射しこんでわたしの顔を照らす。

そんなことされると起きたくなくても起きてしまう。


上半身を起こして、隣で眠る真琴を見下ろした。

気持ちよさそうに寝てる。


ねぇ真琴。
そんな寝顔見たら何も言えないよ、聞けないよ。

こんなに無防備に寝て‥


昨日見たの、なんて言ったら真琴どうするかな?どんな表情するかな?

驚いて、驚いて‥泣いちゃうかな?


知ってた?真琴。

わたし‥真琴の泣き顔に弱いんだよ?

泣かせなくない。


いつか、真琴からちゃんと話してくれるよね?

わたしから聞かなくても、真琴なら話してくれるよね?

そう信じるよ?


だから――‥

昨日のこと、
見なかったことにしてあげる。

聞かなかったことにしてあげる。



だって―――‥

真琴は、


「真琴‥ずっと親友だから。」