「あぁーあ、今日も監督に怒られちゃった…。 一応、気をつけてたんだけどなぁ。」


空が紅く染まり始めた頃、わたしたちは4人で帰路についていた。


「つーか、お前‥学習しろよ!! 練習の時はいいけど、試合の時にあんなんされたら、恥ずかしくって試合に集中できねーだろ!!」

晃があきれ顔で言った。


ごもっともであります。

肩を落として、シュン…となった。




「まぁまぁ、それが美波の良いとこじゃない!!」

慎吾の隣で歩いている真琴が言った。


真琴の特等席。

何度、慎吾の隣を憧れたか。

決して手に入らない夢の場所。


「つーかさぁ…なんで美波が真琴を差し置いて、ミスコン1位なわけ? 俺、そこ疑問…」

慎吾がいきなり話題を変えた。



そこくる!!?

いきなり話それたんだけど!

わたしだってよく分からないわよ!!

わたしのどこが良いんだか…


「慎吾や晃には分からないわたしの魅力をたくさんの人が分かってくれたのよ!!」

投げやりな言い方で慎吾と晃に舌を出した。


「おいおいおい…俺はなんも言ってねぇだろ!!」

晃が困った顔で言った。


「慎吾と同じ顔してるわよ!!どうして?って!!」


「まぁまぁ美波…落ち着いて」

真琴がわたしの肩をポンポンと叩く。