―――――…

「杜伊くん」

「…ん?」

「いつから好きでいてくれたの?」

「…そんなの」

みるみる紅くなる杜伊くんの顔。

「ねぇ、杜伊くん教えて?」

そう杜伊くんの袖を掴んで揺らしてみる。

「そんなの、初めて告白された時に決まってんだろ」

「えっ?」

「俺だって2年間ずっと好きだったんだよ。でも賢夜に抱きついてんの見て、双子だからって藍海のあんな姿みたことなかったら嫉妬した」

2年って。
告白した時からって。

「じゃなんで…」

「だから言ったろ?モテる藍海が俺みたいな男を本気で好きになるわけないって思ってたからだって」

「じゃなんで…」

「賢夜が信じてくれって。藍海が泣いてるって教えてくれたんだ」

「杜伊くん…」

「でもその前から信じたいって気持ちがあって、俺も好きだったから」

「杜伊くん」

「ホントはいつ言おうって悩んでたんだ。だから、こうなって本当に嬉しい」

「杜伊くん」

「ん?」

「好き!」

杜伊くんは笑う。

「俺も好きだよ」

そう言って。


この大切な気持ちをこれからも大事にしようって思う。

思いが通じ合った奇跡を忘れないでいようって思う。

こんな感動を味わえて幸せです。


杜伊くんを好きになって、2年間頑張ってよかった。



『好き!』

『そっか』

もうそんな素っ気ない返事が懐かしい。


fin.