「文化祭で女装してホステスになるんだよ。んで、コレはクラスの女子が男子みんなに試作を作って…って、なんでこんな……言っとくけど、このこと内緒だからな!他のクラスには秘密ってことになってんのに…」

「…」

「…」

「…」

「なんか言えよ」

「うん」

「秘密だからな」

「うん」

「信じるか」

「あっ…うん」

「じゃぁ…ほら」

「…うん」

両手を広げて待つ慎吾の胸に体を預ける。

「驚いた?」

「うん」

「ごめんなさいは?」

「ごめんなさい」

「疑うんじゃねぇよ」

「あっうん。ごめんね」

「わかればいいよ」

「慎吾」

「うん?」

「女装するの?」

「……………あぁ」

「見たいとは思えないけど、面白そうだから楽しみにしておくね」

「…あぁ」

「慎吾」

「うん」

「好き」

「うん、俺も」

――――――――…

こんな一日だってあるよね?


fin.