それから程なくして真琴から告白された。
外見はキレイ系。
スタイルも中学生にしたらいい方で、緊張のせいか潤んだ瞳。
高揚したほっぺ。リップが塗られているのか艶やかな唇。
極めつけに上目遣い。
世の中の男の大部分は間髪入れずに、OKするだろう。
こんな風に告白さるて、しかもキレイで、断るヤツなんかいない。
でも、そんな真琴を可愛いとは思うけど、抱きしめたいとは思わない。
キレイだと思うけど、好きなわけではない。
俺はどんなに真琴が可愛くてもキレイでも、美波の右に出るヤツなんかいないと思ってる。
美波は可愛いと思うから抱きしめたい。
キレイ系ではないけれど、好きなんだ。
けど、いつも傍にいる晃を好きって言われて、告白なんかできるわけない。
フラレるのわかってて、二人が両思いなのをわかってて、告白できるほど俺は強くなんかない。
真琴と付き合ったら…
美波のこと忘れられるかな?
美波のこと諦められるかな?
もしかしたら、真琴のこと好きになるかもしれない。
なぁ美波。
お前が俺を好きになってくれる可能性が1%でもあるっていうなら、俺、振り向かせられるように頑張るよ。
だけど、両思いのお前を振り向かせようだなんて思えない。
嫉妬はするし、ライバル視もするけど、やっぱり晃は俺の大事な幼なじみでもあり親友なんだ。
邪魔なんてしたくないから。
「いいよ。真琴、付き合おう」
―――――――…
これは何も知らなかった俺が真琴と付き合うまでの気持ち。
fin.