“シンタ”と“アキなんとか”、突っ込もうと思ったけどそれよりも慎吾と晃がかっこいいって有名なことに驚いた。

確かに、言われてみるとかっこいい気がする。

幼なじみながら、少し鼻高々。

今までそんなに気にしたことのなかった容姿。

ずっと一緒にいたから二人はわたしにとっては普通だった。

だから言われるまで気づかなかったのかも。

そう思うと妙に納得できる。

「特にシンタは人気ー!」

楽しそうに話すあっこちゃん。

ただ、その言葉にわたしの胸は痛みを覚えた。

慎吾が人気。

一瞬、ほんの一瞬だけど、世界から色が消えたような錯覚をおこした。

この胸にうずまくモヤモヤ。

なんだろ…

別に慎吾が人気でもいいじゃん。

幼なじみとして嬉しいよ。

なのに…なんかやだって身体が拒否する。

モヤモヤする。

胸が少し苦しい気がする。

なんで?



―――――――――…

これはまだ自分の気持ちに気づいていない時のお話。


fin.