●晃Side●

美波と俺。

慎吾と真琴。


並んで話しながら歩いた。



「おい美波。」

「なに?」

「こんな道通るのか?」

迷わず突き進んでいく美波が疑問にしか思えない。


ちゃんと整備されてる道じゃない。
なんつーか・・・
獣道?ってやつか?
動物が歩いてできた道っぽい。

美波は鼻歌交じりでスタスタと道なき道を歩いていく。


おいおい・・

こんなこと聞いてねぇぞ。

こんなこと最初に聞いてたらぜってぇ商店街なんて行かねぇのに。


どこまで抜けてんだよ!


こんな大切なことは前もってちゃんと言っとけよ。
“険しい道のりだから。”
とかよ。




「ちょっと美波・・・」

後ろから真琴の声がして、美波も俺も振りかえった。


真琴をちゃんとサポートする慎吾が目に入ってきて、思わず美波へ視線を移した。



やっぱり・・・

そんなあからさまに傷ついた表情すんなよ。
俺が逆に傷つくだろうが。


「美波。ほかに道はないの?
スカートだから歩きにくくて。」

真琴が本気で困っていた。


なるほど!!
慎吾のサポートもそのせいか。

一人で納得していた。


確かに…

真琴はこんな道には似合わないミニスカート。
美波はちゃんとジーンズ。


ちゃんと言っとけよ!!
ホントに抜けてんだから…