「藍海、賢夜!はい、お土産」

そう言って、二人の目の前に小さな白い箱を差し出した。


小さいと言っても二人の顔と同じくらいの大きさ。




「ありがとう」と声を揃えて受けとると、リビングに消えていく。


わたしも靴を脱いで二人の後に続く。




「美波~、遊び来たよ!」


キッチンに顔を覗かせて、お茶をくむ美波に笑顔を向ける。




「いらっしゃい。いつもごめんね、ケーキ」


そう言って少し申し訳なさそうな表情をする。



「気にしないでよ!」

そう言って、リビングのソファーに腰かけた。