慎吾がわたしを見下ろしたその表情はなんともいえない苦い顔だった。 「会ってすぐに他の男の話聞きたくない!」 少し拗ねたような口調に笑いが零れた。 「やきもちですか?」 「んなんじゃねぇよ!」 んなんじゃねぇって、そんな怒ったように言わなくても… だって男っていっても、 「晃は幼なじみなんだよ?」 「幼なじみっていっても、アイツはライバルだ」 どきんっ その真剣な表情に胸が鳴った。 ズルい… かっこいい…