駅の改札口前で美波と晃が来るのを、慎吾と話ながら待っている。


腕時計をちらちら確認しても、もうとっくに待ち合わせ時刻は過ぎていて…




「なにかあったのかなぁ?」

少し不安がよぎった。


「どうせ、美波の寝坊だよ!!」

壁に持たれて腕をくみながら慎吾が言った。




そうだよね…





でもなんだろ?


すごく、すごく嫌な予感がするの。

胸騒ぎがしてしかたないの。




こんな日には似合わないくらい、気分が晴れない。


青く澄みきって、雲一つない晴天―…
旅行には最適な天気―…



なのに…
わたしの心は雨雲がかかってる―…




この嫌な予感はあとあと的中することになる。