わたしが小二の時にお姉ちゃんが事故で死んで以来、パパとママは急に過保護になった。


多分、もう悲しみたくないから…



気持ちはわかる!!
けど、こっちの身にもなってよ!!

今までの自由は全くなくなって、監視下に置かれて‥
なに!?わたしはどっかのお嬢様??



ありえないよ…






まぁ、慎吾のおかげで多少なりとも自由がきくようになったけどね。


パパが慎吾を気に入ってくれたから。

慎吾が一緒だとパパがOKしてくれる。



そのおかげで今日の旅行も「行け行け!!」って言ってくれたし。


もっと早く慎吾を紹介しとけば良かったかなって思う。




――――…

10時32分―

♪~♪~~♪…

慎吾―‥


「はい…」

『今下にいる』

「うん分かった」


通話を切って、荷物を持って急いで出た。



ガチャ

「おまたせっ」


家を出てすぐに目に飛び込んできたのは慎吾の優しい笑顔――…

その笑顔に胸がときめいた。


ズルい…

いつもわたしばっかり慎吾にドキドキさせられて。


そんな表情(かお)わたしにしか見せないで。

女の独占欲が姿を現す…