ドアを開けるとお皿いっぱいのクッキーを持って、満面の笑みで迎えてくれた。


「ママがクッキー焼いたの。向こうで一緒に食べよ?」


そう言って俺の腕をつかんでダイニングまでつれていく。


まだ16歳のグレニス。


なのにこの発育の良さはなんだ?


なんでこんなフェロモンが放出されてんだ?


「AKIRA、クッキーどう?」


紅茶を淹れてくれたマザーがコップを置きながら話しかけてきた。


この家族は温かい。


俺はこの家族が好きだ。


美波のように俺を包んでくれるから。