中二の春までは、慎吾と晃、そしてわたしの三人で一緒に登校していた。



今は…

晃と二人。





慎吾と一緒にいたら楽しかった登下校も、なんだか足取りが重くなった気がする。


慎吾と一緒だったらキレイだなって思った景色も、今はもうそういう風には見られない。





晃―…

そんなわたしといて楽しい?

晃に申し訳ない気持ちが膨らむとともに、失礼な感じがした。

隣で歩く晃を見上げる。


「ん?」

わたしの視線に気づいたのか、晃が眉毛を上げながらわたしを見た?


思わず視線を逸らして、
「なんでもないよ…」

って言って、


もう一度視線を合わせて言った。

「晃があまりにもかっこよすぎて、見とれてたんだよ!!!」

晃に笑いかけた。


晃は目をパチクリさせた後、

「当たり前だろ!!
今ごろ気づいたのかよ!!
鈍いなぁ…」

鼻高々に言った後、見下し顔でわたしを見た。



「もうっ!!
なんでそんな自信家なのよ。」

晃の腕をぽかっと一発叩いた。



ホッとする。

晃といるとホッとする。




けど、この思いは決して、恋なんかじゃないんだ――…



慎吾とは全く別の想い、



そう―‥

幼なじみへの想い。