慎吾は何かを感じとったのか、黙って頷いた。


「判った。話すね。

でもこれだけは前もって言っておかなきゃならない。

今からする話、まだ美波に伝えてません。

この旅行が終わったら、話そうと思ってる。


だから‥この話を聴いてどう思おうと美波に慎吾からは言わないで。

わたしの口からちゃんと説明したいの。




これから話すことは、慎吾にとっても凄く衝撃的な事実だと思う。


嘘だって思いたくなるかもしれない。


でも、すべて事実だから。


ウソ、偽りなんてどこにもない。



約束して?


美波に絶対言わないと。」



あまりにも真剣な瞳で


「約束する」


って慎吾が言ってくれたら、安心できた。