ここに慎吾を誘ったのは、泣いてすがりたかったからじゃない。 泣きたかったわけでもない。 ただ… 自分なりの“けじめ”、つけたかったから。 今のままじゃ、前に進めないから。 苦しむのはわたし一人で十分。 慎吾も美波も、もう苦しめたくないよ。 ホントは、苦しむことなんてなかった二人なんだから。 この海を前にしたら言える、って昨日思った。 だから、ここに二人で来たかった。 この美しい景色がわたしの醜い心を洗い流してくれるような錯覚まで起こしてくれる。 この場所なら、真実が言える―――…