なんで、とでも言いたそうな日和の顔は今にも崩れそうな危うさを覗かせる。 だけど、俺は半ば強引にその場所へ向かった。 並木道は春は桜が咲き誇るらしいけど、今は貧相な木がそれでも存在感を見せつける。 車を降りて、日和はまだ固く口を閉ざしたまま、やや緊張した表情は揺るがない。 「行くぞ」 緩やかな坂道を、俺はぐずぐずする日和の手を引いてゆっくり歩いた。