『我の言葉が信じられぬのか?』


重い竜の声と共に風が動き流れる。

何故か竜のいる方向からは石鹸のいい香りがした。


「…信じてないわけではないわ。ただ…」


「「条件がある」」


王女と竜の声が重なる。


「……条件は?」


淡々と答える王女に、少し竜はホッとしている様だった。