「───食べないのか?」 窓の外を見つめたまま動かないエリーゼに アクトは声をかけた 「欲しくないの。」 夕食にと、 美しく彩られた食事達は既に 色褪せ始めている。 カチャ アクトはその頃、 右手に持ったフォークで料理をつついていた。 「奇遇だな。」 エリーゼが驚きに振り返る。 アクトは一時間前と変わらない姿で、料理をつまらなそうにもてあましていた。 [意外…。もっと図太い人だと思ってた。]