「遥加ー!!

知哉君、迎えに来てくれたわよー!!」


ふぇ?


そんな声に目を開けて、時計を見るとそこには7時の文字。



……!!!

「ち、遅刻~!!」


朝から騒がしいのはわたし、白鳥 遥加(シラトリ ハルカ)。
高校一年生。

「ごっめん!

知哉、待った?」


慌てて支度をし、玄関に出ると
見慣れた幼なじみの姿があった。


「別に? いつもの事だろ。」

そう言って、知哉はニコッと笑う。


!!!

「ひっどーい!!」

そんなことを言いながらも、わたしの顔は真っ赤。


あんな風に笑うなんて…
反則だよ~っ……


いつもの様に怒るわたしを、笑ってかわす彼。

飯塚 知哉(イイヅカ トモヤ)。わたしの幼なじみ。

背は170と高めで、頭もいい。
それでいて、女子からは超!!モテモテ。


そりゃそうだよね。

知哉は、モデルに何回もスカウトされた事があるくらい
かっこいいの!!

わたしは当然のごとく、そんな知哉の事が好きなんだけど……


知哉はわたしのこと、幼なじみとしか思ってないから、なかなか告白が出来ない毎日を送っている。



はぁ~…。


思わずというか。
その事を考えると、自然と溜め息が出てしまう。