その日、藍斗は一回も目をあわせてくれなかった。 「藍斗っ、帰ろーぜっ」 「夏目くぅん、一緒に帰りましょう?」 藍斗は、今日初めてうちのことをみた。 どきっ‥ 真剣な、顔…。 「城崎、帰ろう。」 藍斗は、うちの隣を通って、麗子と一緒に帰って行った。 なんで? いつも一緒に帰ってたじゃん。 うちが、藍斗と付き合うなんてありえないって言ったから? どうして? どうしてこんなに悲しいの? ねぇ、藍斗… .