「…俺だって、ここが好きだ。その気持ちは優チャンに負けないくらいあるって自信、あるよ?でもさ、気づいちゃったんだよね……」
ヒロは、さっきまでの勢いを消して、ぽつり、ぽつりと話し出した。
「ここを一番泣かせてるのも優チャンだけど、一番笑わせてるのも優チャンなんだ。」
ヒロは、俺の顔をまっすぐ見つめて、笑った。
…ひきつっていたけど。
「ここを支えられるのは優チャンだけだから。頼んだよ?…今度は絶対泣かせんな。」
ヒロはそう言って、病院を出て行った。
ヒロ…
ありがとう。
俺は心愛を大切にする。
俺はヒロにそう誓い、
心愛の病室へと戻った。
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