えー、話を元に戻そう。

和佳奈は眩しさに目を細めつつも、
グルリと辺りを見回した。

そして、


「……うわー、キレイ!
 ここで三年間過ごすのかぁ。
 なんか、ワクワクしてきたぁ」


と、今日から始まる楽しい
高校生活を思い描き、
期待に胸を弾ませる……




ワケもなく。


「あ゙ー、ねむっ!
 てか、入試の時も思ったけど
 校舎デカ過ぎだし。
 こんなん作るなら
 団子屋作れっての」


と、神聖なる校舎の前で
不満を爆発させていた。


にしても、何故団子屋なのか?

それがわかるのは、
もう少し後の話……。




.