あたしには理解できなかった。

「じゃあ、勝手にすればいい」


そう言い残してグランドを去った。
















そのときのあたしは
気付いてなかったんだ。



キミがどんなに野球を愛しているのか



そして兄をどれだけ思っているのか




まったく気づかなかった。