黒いスーツの王子様

しばしの沈黙を破った男の人。

新しいタバコに手を伸ばし、
ライターで火をつけていた。




「俺から見たら‥お前1人の問題じゃねェ感じがしてさ。」

「―――!」


「お前自身。助けを求めてるようにしか‥見えねェんだよ……」

「………!」




真剣な顔‥

強い眼差し‥


さっきまで話していたテンションと今が違い過ぎて‥

もう嘘はつけないと思った。


あたしは淳のことや、
昨日の出来事を全て
男の人に話した……。



真由にさえ話せなかったのに‥
何故かその人には話せた。

男の人は黙って
話しを聞いてくれた。


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