黒いスーツの王子様

蓮斗くんは慌てた様子で、
お店の中に入って行く…。


あたしはお店の横に
しゃがみ込み、

俯いたままじっとしていた。








【数分後】



タンタン‥タン……




階段を下りる音が、
どんどん大きくなる。






「あ、いた!」



あたしを見つけ、
息を切らして近づいて来る
蓮斗くん。

あたしは立ち上がり、
蓮斗くんに近づいた。






「代表‥今、オーナーと仕事の話してるみたい‥」

「そうですか…」


「どうする?
店ン中で待ってる??」




…よく考えたら、

祐輔さん仕事中なんだよね。


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