「りっちゃん、バイバ~イ」 『うん。じゃあね』 放課後、兄弟を迎えに行く向日葵と途中で別れる。 『…寒い』 今日は2月にしては暖かい日だったとはいえ、まだ冬。 夕方になるとやっぱり寒い。 『…何か買ってこ』 何か暖かい物でも買おうと通り掛かったコンビニに入る。 ――♪♪♪ 「いらっしゃいませ」 自動ドアが開いたと同時に鳴る高い電子音と、高校生位のバイトの声を聞きながら、飲み物がある方に向かおうとして、足が止まった。