「ありがとう、涼」

『えっ?』

「あのね、家に帰ってからも涼の声が聞けて、なんだかまだ隣に涼が居るみたいで……私、嬉しいよ」



今年のクリスマスイブの事、きっと一生忘れない。



涼からプレゼントされたのは、携帯電話だけじゃなく、姿が見えなくても近くに居るような『安心感』もだった。



こうしてクリスマスイブの日は、私にとって忘れられない記念日になった。