「えっ、見たい! 見せて」

私が手を伸ばそうとしたら。



「おいっ、見なくていいって」

そう言って、涼が祥君の手から取り上げた。



でも。

祥君がすぐに取り返した。



「いいじゃん、美雪ちゃんが『見たい』って言うんだから……ほら、美雪ちゃん。これ、兄貴が赤ちゃんの時だって」

祥君は涼に一言言ってから、私に話し掛けてきた。



涼が拗ねそうだけど、誘惑に勝てずにアルバムを見る事にした。