ゼ「うん…。かろうじてだけど…。だから、行くわけにはいかない」


瞳「どうして…どうしてJなんかの…」


瞳には分からなかった。


ゼロがそこまでしてJの側に居ようとするのかが。


ゼ「あの人だって…優しい時があったんだよ…。あんな風じゃない時だって…あったんだよ…」


ゼロは静かにそう言った。

瞳「J…が?」


ゼ「人なんて…いつ変わるかなんて分からないんだよ。それに…俺はあの人の血を受け継いでるんだ…」


瞳「えっ!?Jと…ゼロが…?」


驚いた。


Jとゼロは親子だったのだ。


ゼ「うん…。と、言っても…少し違うかもしれないけど…」


瞳「えっ?」


瞳が聞き返したがそれ以上その事について口を開かなかった。


ゼ「だから…行けない。ゴメンね…?」


ゼロは悲しく笑った。


その笑顔とあの時の笑顔が重なった。


瞳「そんなっ…」


瞳はまた泣いてしまった。

そんな瞳を見てゼロは「全く…。泣き虫なのは変わっていないね…瞳」と頭を撫でた。


その時ピー!と言う機械音が聞こえた。


ゼ「どうやら…うまく解除してくれたみたいだね…。駄目だったら…俺が壊そうと思ったけど…大丈夫そうだ」


そう言って立ち上がった。

そして、涼の方を見た。


ゼ「02……いや、伊坂 涼。瞳を…頼んだよ」


ゼロがそう言った。


涼「!」


瞳「ゼ…ロ…」


そのすぐ後に、今までの連絡とは違う事を伝える無機質なアナウンスが流れた。

《Five minutes until explosion》


ゼ「爆発まで5分きった……」


ゼロは静かに言う。


瞳「えっ!?」


その瞬間、左の扉が開いた。


祐「なんとか解除した!爆発まで5分きったから、急いで―…!」


2人はゼロの姿を見た瞬間銃を構えた。