明らかに祐騎さんは驚いている。


ウチったら何で泣いてるんだろ……。


1番辛いのは祐騎さんと流架さんなのに。


祐「ど…どうした?何処か痛い場所でも……」


瞳「ち…違うんです…。ヒック…だって……そんな事の為に……そんな酷い事されてたなんて……。そんなの……勝手過ぎる…ヒック……」


そんな事の為に人が実験に使われている事が耐えられなかった。


祐騎さんは目を少し大きくさせてから「ふっ…」と言って目を瞑って暫くして「佐野は優しいな……」と呟いた。


瞳「……?」


祐「確かに辛かった。でも、私は沢山の人間の命を奪ってきた……。これは半分は罰なのかもしれない…。それでも……流架がいつも近くに居たし、S.Dの奴等にも色々して貰ってた…。だから……お前が泣く事なんてないんだよ」


そう言うと優しくウチの頭をなでてくれた。


凄く優しい表情。


いつもの鋭い目とは違う……。


瞳「ありがとう…ございます…」


祐「もう泣くなよ。流架達が来たら……急いで伊坂を助けに行こうな」


瞳「…!はっ…はいっ!」

ウチが涙を拭いた時、少し離れた場所から「おーい!」


祐&瞳「!」


と、祐騎さんと同じ制服を来た人と夕花達が走ってきた……。