涙が一筋、頬を伝った。 嬉し涙。 「キス、してもいい?」 あたしの涙を拭き取りながら、お兄ちゃんはそう言った。 「うん。」 お兄ちゃんの顔がゆっくり近づいてくる。あたしは目を閉じる。 「ん…。」 さっきとは違う、優しいキス。 心がとけてしまうくらい。