この街は夜も眠らない。 ネオンに照らされた薄明るい空に、いつまでも止まない喧騒。 俺はアカネの部屋の窓から、そんな街を見下ろす。 硬くて冷たいフローリングの床の上に薄ぼんやりと、それでも確かにわかる光が差し込んで、部屋は仄かに明るい。