サンマの言葉が頭をよぎる・・・。



 ・・・・・・・だけど・・・



 ・・・・・・・・・・それは・・・。



「あの・・・。」



 望巳が再度言葉を聞き返そうと声を上げた瞬間。



「いや、何でもない・・・・。今のウソ。おやすみ。」



 顔をうつ伏せて、早川さんは急ぎ足に家の中に去っていく早川さん。



 扉が閉まる音だけがやけに望巳の耳に残っていていた。



 テスト明けの7月下旬の夜。



 季節は夏だというのに、その日はとても肌寒い夜だった・・・・・・・・・・・。



 そして・・・



 望巳たちの長い長い夏休みが始まる・・・・・。