だから、亜紀、お前にはこれからも親友でいて欲しい。



 ずっと、大切な友達でいて欲しいんだ・・・。


「・・・・・・・・・・そういうの都合が良いって言うんだよ。」



「・・・・・・俺も思うよ。」



「だけど・・・親友か、うん悪くない響きだ。悪くない・・・響きだよ・・・・・。」



 亜紀の声は震えていたし、語尾の方は完全に声が震えていた。



 それが何を示しているのか、聞くだけ野暮というもの。



「ごめん・・・。」



 あやまる必要なんてなかったはずなのに、彼女の泣き顔を見たら、自然とそんな言葉が口を出た。



「あやまらなくて良いよ・・・。なんで、泣いているのかも私だって分からないんだ。私は望巳に親友と思ってくれただけでも本当に嬉しいんだ・・・。」



 それが、強がりなのか、それとも、本心なのか・・・。



 知る権利なんて自分にはない・・・。



「ごめん。」



 だけど、望巳はもう一度、亜紀に心から謝った。



 夏から秋に変わろうとしている、とても涼しい日だった。



 短くなった昼間は、夕方の6時だというのに、うっすらと日が傾きかけているのが分かった。



 天気予報では、明日は快晴らしく、再び真夏日に戻るそうだ。



 そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



 今年も学園祭がやってくる・・・・・・・・。