夏と秋の間で・乙



「そう・・・少し・・・・・・・話したいことがあったから・・・。」



 話したいこと?



「何?」



「休み前に、私・・・告白・・・・みたいなことしたじゃん?覚えているかな?」



「ああ、もちろん。」



 そんなもの、忘れたくても中々忘れられるものではない。



「そっか・・・。あれさ・・・今さらだけど、なかったコトに出来ないかな~・・・とか、思ったりとかして・・・。」



 なるほど。



「いいよ。」



「え?そんなアッサリ。」



「だって、ウソだったんだろう?」



 ・・・・・・・・『ごめん、ウソ。今の忘れて・・・。』



 彼女は、確実に、言った。



 あの時は誤魔化すため。



 そして・・・今、彼女がコレを口にしたと言うコトは・・・



 ・・・・・・・・・・俺のことをもう、好きではない・・・・・・・・。



 ということなのだろう。



 女は切り替えが早いとテレビで言っていた。



 一月も答えを延期されれば、さすがに切り替わるのも仕方ないのだろう・・・。



 後悔はないといえば嘘になるが、これが自分の招いた結果だと思えば、納得するしかない。