「なんだぁ〜翔ちゃんの知り合いなんだ、そっか、そっか」

茜がもうすぐ死ぬ……?
信じられなかった、いや信じることができなかった。

「死因は──?」

「いいけど。どうしたの、翔ちゃん。いきなり暗くなっちゃってさ」

「頼む、教えてくれ」

「……えっと、これによると『交通事故』って書いてあるわね」

事故……、でもあいつは免許はまだ持っていないハズ。

「もっと詳しく書いてないのか」

紗世はいつも違う彼の表情に少し戸惑っていた。

「──死亡時刻は午後八時二十五分、場所は千里通り(せんりどおり)、トラックの運転手がハンドル操作を誤り、反対車線に突っ込み歩道に突っ込む……と」

それで茜が──。

助ける方法は何かないのか?

「紗世、茜を助ける方法ってないのかな?」

これは死神の掟には反していること。助けたことがバレれは重大な罪になることは分かっている、それでも──、

この事実を知ってしまった以上、俺はこのまま茜を見過ごすことは…


できない!!