「あたし、やってけるかなあ……?」
食事を運んでくれるのはコレット以外の侍女なので、カツラをかぶってルイスのふりもしなければいけなかった。
ということで、田舎育ちのミミにとっては、いろいろ気疲れしまくりの1日だったのである。
「大丈夫ですわ。ミミ様はとても素質があるみたいですもの。文字の読み込みもお早くて、びっくりしましたわ――。」
そう言ってミミの言葉を勉強のことだと勘違いしながら隣に座ってきたのは、コレットだ。
最初に彼女は『あたし』と言うのを禁止していたはずだけど、さすがに部屋の中までは何も言われない。
あれは脅し文句だったのかもしれないな、とミミは本をめくるコレットの横顔をちらりと見た。
「……ここからでしたわね、本当に続きをしても大丈夫ですの?お疲れではありません?」
少し心配そうに見てくる侍女に、ミミはにこっと笑って拳を上げる。
「大丈夫です!急がないと全然間に合わなそうだし、それよりコレットさんに付き合ってもらって、お忙しいのにごめんなさい…。」

