「おやおや殿下方、ご嫌麗しゅう…。」
現れたのは、ふわふわの白髪頭の老人であった。
その優しそうな表情に、すっかり大臣のイメージを逆に考えていたミミは、拍子抜けしてしまう。
「あ………れ?」
「ああ、ルイス殿下。お戻りになられて本当に良かったです。」
突っ立ったままのミミを見て微笑む大臣は、ゆっくりと部屋の中に入ってきた。
「具合が悪いとお聞きましたが、お身体はどのようで?」
ひとまず見た目は疑われなかったらしいので安心する。
しかし心配そうな表情を向けられて、ミミはきょとんとした。
(ぐあい…?)
考えて、そういえばそういう理由でこの人が来たのだったと思い出して、少女は慌てて答えた。
「あっあの、ごめんなさい。お腹が痛くって……?」
「お腹ですか…?」
(あっお腹が痛いじゃだめだった!?)
2日も式典の日にちを伸ばしてくれたんだ。
そのくらいじゃ駄目だったのだろうかと、怪訝な顔をする大臣を見て少女は冷や汗をたらす。

