少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜


「…?、分かってるよ。」

「ミミ様大丈夫ですよ。僕もここに来たばかりの時は毎日迷っていましたから。」

「えっ毎日?」

びっくりしたミミとにこにこと微笑むエドゥアールの横で、少年が顔をしかめた。

「…こいつは極度の方向音痴なんだよ。」

「へええー」

「最初のうちは不安もあるでしょうけど、私達はミミ様の味方ですから、ご安心ください。」

胸に手を当てながら言った青年は、本当に頼りになってくれそうで、ミミはほっと肩を下ろしながら笑い返した。

「……ありがとうございます。」

頑張ってみようかな、と思った。
こんな自分が、この大好きな国の役にたてるのなら。

最初は災難だったけれど、ここまできたんだから。
この嫌な王子のためじゃなくって、国のみんなのために。

ミミはこっそりと決心して、ぺこりと頭を下げる。

「よろしくおねがいします。」

そのふわりと笑った笑顔に、青年と少年が目を見開いたことには、気づかなかった。