少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜


「…おまえじゃないもん。ミミだもん。」

少女が少しだけ拗ねたように呟くと、金の髪の少年は、ぴたりと足を止めた。

「……………………み」

「ていうかエドゥアールさん、お城ってすっごく広いんですね!」

ミミが少年の言葉を遮り、興奮したように言うと、青年はぶっと吹き出してからにこりと微笑んだ。

「あっ………え?ああ、そうですね。僕も初めて来た時は驚きましたよ。お気に召されました?」

「ええと、はい!…とゆうかあの、迷子になっちゃいそうだなって…。」

「その顔で迷子になられたらすごく迷惑だ。部屋についたら王宮内図を見ておけよ。」

口を挟んだ少年がなんだかさっきよりも不機嫌になっていて、少女は首をかしげながら答える。